ビジネスの資産となる言葉とは何か。「伝えた」で終わる言葉と、「使われ続ける」言葉の違いとは?
多くの企業は「想いを伝えたい」と言います。しかし、その言葉が実際に使われ続けているかというと、話は別です。
私はこれまで、経営者・現場社員・フリーランスなど、50人以上の人生と仕事の話を聞いてきました。その中で、成果が出続けている組織には、ある共通点がありました。
それは——言葉が「消費物」ではなく「資産」として扱われていることです。
※言葉の価値化については COLUMN「想いはあるのに言葉にならない理由」 でも詳しく解説しています
CONTENTS
言葉は、放っておくと必ず”消費”される
多くの企業には、すでに立派な言葉があります。
• 創業の想い
• 経営理念
• ミッション・ビジョン
• 採用メッセージ
• サービス紹介文
しかし、それらが実際に使われ続けているかというと、話は別です。
よくあるのは、こんな状態です。
• 経営者の頭の中にはあるが、言語化されていない
• 社員ごとに解釈が違う
• 採用・営業・広報で言っていることが微妙にズレている
• 担当者が変わるたびに、言い回しが変わる
この状態では、言葉は「資産」ではありません。一度使われて終わる、消耗品です。
ビジネスの資産になる言葉「3つの条件」
では、どんな言葉が「資産」になるのでしょうか。私は、次の3つの条件を満たしているかどうかで判断しています。
① 複数の場面で使い回せること
一度作って終わりではなく、採用・営業・広報・社内コミュニケーション。複数の場面で使い回せる言葉であること。
② 立場が変わっても意味がブレないこと
経営者、社員、外部パートナー、投資家。立場が違っても、同じ方向を指し示す言葉であること。
③ 時間が経っても判断軸として機能すること
トレンドや流行語に依存せず、企業の判断軸として機能し続ける言葉であること。
この3つを満たして初めて、言葉は「コスト」ではなく「資産」になります。
なぜ、多くの企業で言葉が資産にならないのか
理由はシンプルです。言葉を「整理」していないからです。
多くの場合、言葉は想い・経験・感情・エピソードが混ざったまま存在しています。
それ自体は悪いことではありません。ただ、混ざったままでは、他者が使えないのです。
私はインタビューの現場で、何度もこの光景を見てきました。
「いい話なんだけど、どう使えばいいかわからない」
これは、言葉の価値が低いのではなく、整理されていないだけです。
「整理」とは、感情を削ることではない
ここで誤解されがちなのですが、整理とは、想いを薄めることではありません。
むしろ逆です。何が本質なのか・何が判断基準なのか・どこまでが個人で、どこからが組織なのか。これを言葉として分解・再構築することが「整理」です。
整理された言葉は、社員の判断を早くし、営業の説明を短くし、採用のミスマッチを減らすという形で、確実に経営を助けます。
私が「言葉を資産にする仕事」をしている理由
私は、ただ文章を書く人ではありません。
出版社・広告制作会社での編集経験、そして自分自身が言葉にできない苦しさを抱えてきた経験から、「言葉にならないものが、最も人を縛る」という事実を知りました。
企業も同じです。想いはある・強みもある・でも、言葉になっていない。
その状態では、社員も、顧客も、組織の価値を正しく共有できません。
だから私は、企業の個性を言語化し、共通言語として整理するという仕事をしています。売るための言葉ではなく、使い続けられる言葉をつくるために。
言葉は、社員・顧客・投資家をつなぐ
整理された言葉は、誰か一人のものではありません。
• 社員にとっては、判断の拠り所
• 顧客にとっては、信頼の根拠
• 投資家にとっては、企業理解の入口
になります。
だから私は、言葉を「整える」ことは、経営行為そのものだと考えています。
私は、言葉を飾る人ではありません。言葉を増やす人でもありません。
言葉を整理し、資産として残す人です。
もしあなたが、想いはあるのに、うまく伝わらない・組織の中で言葉がバラバラになっている・言葉が消費されて終わっていると感じているなら、それは才能や努力の問題ではありません。
整理の問題です。
私は、そこに向き合う仕事をしています。
組織の言葉を資産にしませんか?
想いはあるのに言語化できていない、社内で言葉の統一ができていない。 そんな状況から、使い続けられる言葉を一緒に整理します。
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